ブランドモノリスを創る
2020.11.13
軸となるブランドコアから発信する
できるだけ良いものにしたい。商売人として当たり前。
ブランディングとは、私たちの会社はこんな会社ですということを表現すること、そして、ターゲットとなるお客さんに興味・感心を持ってもらえる。共感してもらえるような表現をすること。このふたつの方向からどのように会社を創造し、表現していくのかを考え、実践していくことです。
ブランディングを意識していない会社は、ある意味でありのままの姿を見せて、お客さんが見えるままの姿を受け取るように受け取ってもらって、それによってお客さんが、あまりいい印象を抱かないかもしれないと言うことすら考えない状態で、お客さんがスルーしてしまうことも仕方がないと、そういうことすら考えないかもしれません。
ブランディングと言うことを意識していなくても、会社の印象、見た目だけでなく、会社のサービスや商品の体験をできるだけ良いものにしたい。評判のいい会社、商品、サービスにしたい、そうありたいと考えるのは、商売人として、当たり前のことです。
ブランディングは、印象をコントロールすることではない。
ブランディングは、印象をコントロールすることが本来の目的ではありません。
ブランディングは、まず、自社を顧みて、
◎自分たちはどう言う会社なんだろうか?
◎自分たちの存在の意味は何か?
◎どうしたいのか?
◎会社の目的やどこに向かって進んでいるのか?
を考え、自分たちの姿をあらためて見つめ直すところから始まります。そして、
◎自分たちはどうありたいのか?
◎どう自分たちの活動、姿を表現していきたいのか?
アーティストが自己表現を行いたいように、その表現自体に喜びを感じ、
◎例えお客さんがいなくとも、自分たちはどんな表現をしたいのか?
そこが原点であり、出発点になります。
そして、お客さんはそれをどう見るのか?自分たちの提供するものは、お客さんはどのように受け取るのか?逆に、お客さんはどんなものを求めていて、私たちの提供するものは、お客さんに合っているのだろうかと。。。
ブランディングは、自分たちをお客さんに合わせるものではありませんが、市場ニーズやお客さんの求めているものに寄り添っていかないと、受け入れられなければ、商売としては成り立ちません。そこがお客さんとぴったり合ってれば、とても楽なのですが、市場ニーズとのズレをどう埋めていくかは課題になります。
自分の価値観を押し殺して、興味を持ってもらえるように変えるのか?自分たちのポリシーを曲げるのかと。。。
しかし、ここをよく考える必要があります。もしかして、自分たちのこだわりは、大したこだわりではないのかもしれないからです。こだわるところ、ポイントがずれている可能性もあるのです。
いずれにしても、ブランディングを意識して、自社をどのように表現するのかを考えていくことは大切です。この作業を行うか、行っていないかでは、会社を表現するというところへの意識の向き方が変わってくるからです。
モノリスがブランディングのパワーソース
私がブランディングのコンサルティング、アドバイスを行うとき「モノリスを創る」ということをお願いしています。この言い方は、よそにないので、私だけの表現です。
「モノリス・ブランディング」と言ってますが、モノリスという言葉を聞いたことはありますか?
モノリスとは、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」(1968年)に登場する真っ黒な1:4:9の直方体のことです。映画の中では、深遠な意味を持ち、人類の歴史の中で、進化の大きなプロセスの時に登場するものです。映画の中でも象徴的に表現されているのですが、そもそもこの2001年宇宙の旅がとても深い映画なので、この黒い物体のモノリス自体が特別で、異様な存在感を放っているわけです。
このモノリスは、黒い直方体ですが、映画そのものの象徴であり、人類の進化の象徴です。この映画でこのモノリスがなかったら、この映画は何の意味も持たない、主人公を超えた映画そのものを支配する存在なのです。そんなことから、会社のブランディングを考えるときに、このモノリスほど強力なインパクトがある会社のモノリスを創りブランディングの象徴としたいと考えたのです。
モノリス・ブランディングでは、ブランドコア、ブランドの軸を創るところから始めます。モノリスとは、ブランドコンセプトのこと?ブランドコンセプトもこのモノリスの中に入ります。
ブランディングを考えるときに、ブランドを表現するためのリソース、資源は会社の中にたくさんあります。ブランド、ブランディングを意識していないと、せっかくの貴重なブランドリソース=宝があちこちに分散して、気づかれない状態で散らばっている、そんな状態だったりします。
モノリス・ブランディングは、そんな散らばったブランドの破片、パーツを拾い集めながら、本来あるべき場所にはめ込み、黒い直方体ならぬ、輝ける会社の象徴的なオブジェを作り上げる感じです。散らばったジグソーパズルのパーツを見つけ出し、組み立てるとそこに、驚くべき会社の姿が浮かび上がると言ってもいいでしょう。
ブランディング活動は、会社のブランドイメージを壊さないよう活動するとか、ブランドになるような活動をすると言った、間違ってはないけれど、ちょっと意味不明な実践と言えば実践、行動を曖昧に行っている会社も少なくありません。
こうした行動というのは、本来とてもクリエイティブなもので「なぜそうするのか?」という思いや理念、ビジョン、あるべき姿、方針が明確であれば、そこから何をすべきかは自ずと現れてくるものです。もちろん、各個人によって、生き方や人生の背景、文化が異なるので、そうした調整は必要なのですが、人間としての倫理観、原理原則をベースにするなら、何がベストかは自ずと見えるものです。例えば、思いやりや貢献といった。
モノリス・ブランディングでは、会社のブランドの核=コアとなるリソースを整理して、言葉とビジュアルでひとつの象徴を創ります。その中には音楽が合ってもいいし、詩や俳句があっても構いません。何らかのアートがあってもいいでしょうし、ダンスや歌を作って、みんなのダンスを動画にするのも構いません。やり方は自由なのです。ただ、基本的な軸は言葉と写真、またはイラストになります。
モノリス・ブランディングの具体的な内容については、かなり分量もあるので、また別の記事でご紹介していこうと思いますが、
◎経営理念
◎基本コンセプト
◎ビジョン
◎信条(クレド)
◎価値観(コアバリュー)
◎世界観
◎モチベーション(動機/なぜそれを行うのか?)
◎キャッチコピー
◎経営方針
◎ビジョンマップ
◎キービジュアルなどなど
他にもあるのですが、これらを整理してカタチにしていくことで、強力な磁力を発揮するアトラクターコア(引きつける核)となり、会社の方向性や存在意義、活動の意味や目的、社員自身が会社で働く意味や一緒に会社を創造していくモチベーションを持ち、自主性を発揮していくためのエネルギー装置のようなものになります。
大事なところは、バックキャストです。(ランディングで会社を次のステージへ記事参照)つまり、いまの会社の状態を整理するのではなく、会社のビジョンであり、会社の実現したい理想の姿をしっかりと描きながら、未来逆算で現実との距離を測り、そこに距離があるのならば、第1フェーズから第3フェーズくらいまでを準備して、まずは、第1フェーズをゴールに、ブランディングのモノリスを具現化していきます。
第2フェーズや第3フェーズのモノリスを創るとき、現段階では足りないリソースがある可能性があるからです。例えば、人材や技術、資金が足りないということなどです。
モノリス・ブランディングはこのように、ブランディング活動を進めていく前の最も大事な核となるモノリスを創るところから始めます。ブランディングは、マーケティングと異なり、漢方薬のように即効性よりも体質を変え、本来の姿に戻すことで、会社の持てるリソースを最大限使えるようにパフォーマンスを高めることができます。
モノリス・ブランディングにご興味のある方は、ぜひ、ご相談ください。
また、Zoomなどによる、オンラインセミナーも不定期ですが開催予定です。
相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。
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他にも、いろいろな角度で経営やマーケティング、ブランディング、Webサイト制作について、お伝えしていますので、他の記事もぜひ、お読みください。ありがとうございました!
Inspirater 和田達哉
株式会社マイルストーンデザイン 代表