会社のカルチャーを創る

2021.01.03

カルチャーなくして、ブランディングは語れない。

 

カルチャーとは共通の価値感、考え方

あなたの会社は、どんなカルチャーを持っているでしょうか?

個人事業主の方なら、あなたのビジネスは、あなたという個性によって形作られるので、会社のカルチャーとは、あなたの個性そのものかもしれません。
小さな会社の場合も、やはりオーナー経営者の個性、生き方がそのまま会社の経営に表れ、経営者の考え次第で、その会社の姿が決まっていくので、会社のカルチャーとは、経営者の頭の中意識考え方素性のようなものが反映され、それが会社のカルチャーを決めていくでしょう。

そもそも、会社のカルチャーとは何か?

英語で言うと、コーポレートカルチャー。カルチャーとは文化という意味ですが、会社の文化とはどんなものでしょうか?
文化とは、ウィキペディア(Wikipedia)によると
文化(ぶんか、ラテン語: cultura)にはいくつかの定義が存在するが、総じていうと人間が社会の構成員として獲得する多数の振る舞いの全体のことである。社会組織(年齢別グループ、地域社会、血縁組織などを含む)ごとに固有の文化があるとされ、組織の成員になるということは、その文化を身につける(身体化)ということでもある。

Weblioの方がわかりやすいかもしれません・・・
文化とは、複数名により構成される社会の中で共有される考え方価値基準の体系のことである。 簡単にいうと、ある集団が持つ固有の様式ことである。

なるほど、とにかく、何人か人が集まって、そこに生まれる共通の価値感や考え方を文化と言うわけですな。。。

会社の文化とは、まさしく、そこに社員がいる場合に、人が何人かいるので、そこで働く人たちの思いや考え方、価値感が表れます。一人ひとりを見ると異なるわけですが、全体としてみたら、そこに共通する部分や醸し出される空気感雰囲気姿勢、香りのようなものが文化として表れると言うことです。

 

 

会社のカルチャーはどこから現れるのか?

会社は、経営者がその会社をどうするのか?どのような方向に進めていくのか?どんな会社にするのかを決めます。
その意思決定によって会社の方向性が決まるので、会社として表現されるものは、そこで決まるのではないか?
確かにその通りです。ただ、そこは会社は社員があってこその会社なので、経営者の意思決定が会社のカルチャーに反映されはするけれど、そのものではありません。
社長が、独断的で、会社を私物化し、社員の気持ちも大して理解しない経営者の会社だと、社員は喜びの中で働いていていないかもしれないし、気分も乗らない、やめるにやめられない、仕方なく働いている人が多いとするならば、会社から漂う空気は、暗く、やる気を感じられず、社員に笑顔のない会社かもしれません。

もしくは、個人事業主の方なら、自分があって、やっている仕事があると、自分は本当はやりたくなくても、仕事だからとか、断れないから、また、売上げのために引き受ける仕事もあるかもしれません。もしそうなら、カルチャーは少しネガティブなものになるかもしれません。

その会社は、どんな会社?どんな雰囲気の会社ですかと聞かれたら、ん~なんか暗い、、、印象悪い。。。社長が結構、好き勝手やってるよね。。。とか。そのように見える部分、感じられる部分が、ざっくり、その会社の文化と言えます。

逆に、社員がいつも笑顔で、やる気、活気に満ちていて、モチベーションが高い会社。お客様への対応がきめ細かく、丁寧で、常に、お客さんのことを気にかけてくれる。何だか接してて気持ちがいい。いつも爽やかで、安心、信頼できる。
そんな会社は、いい会社のカルチャーを感じます。

なぜ、その違いが出るのか?

それは言うまでもなく、経営者の素性、個性、生き方価値感、考え方が反映され、会社として表現されていることになります。

 

 

経営者がどんな会社のカルチャーを創りたいのか?

ブランディングを考えるときに、この会社のカルチャーを考えずに、ブランディングを考えることはできません。
なぜなら、すべては、会社のカルチャーの上に成り立っているからです。
会社のカルチャーが酷い状態で、ブランディングを行うと言うことは、まさに、くさいものに蓋をして、見てくれを整えるに過ぎません。社員の笑顔も引きつったものになるでしょう。
会社のカルチャーは、人である社員によって表現されますが、その文化をどのようなものにするのかは、経営者自身が、カルチャーをどう創るのかによります。

経営者がカルチャーをどう創るのかが明確でない場合に、カルチャーはそこにいる人々によって醸成されるものになり、それぞれの社員が好き勝手に振る舞うことで、混沌とした会社のカルチャーが表れ、人によって対応が異なったり、すべては社員の資質や気分次第ということにもなりかねません。

私が、始めてニューヨークに行ったのは26歳の時でしたが、自然史博物館に行って、チケットを買おうとしたら、そこにいた担当女性は一人で、ガムをかみながら、何か書類に目を通しながら、いくらだったか忘れましたが、確か5(ファイブ)ダラーのような感じで金額を言いました。私は、確か10ドルだったか忘れましたが、紙幣を見せたら、ただ、5ダラーって言うのです。つまり、おつりはないみたいな感じです。これしかないって言うと、首を振って5と。結局、最後には、おつりをくれてチケットを得られたのですが、無言で、顔も見ません。ものすごく不快な気持ちにさせられたのを覚えています。
まあ、行政の施設のアルバイト要員だったかもしれませんが、当時のアメリカや海外では、よくある話で、お客さんをお客さんとも思わないような顧客対応やサービスが全くできていないのは、当たり前くらいの感じもありました。

当時、百貨店のノードストロームのサービスが伝説扱いされたわけですが、こうしたレベルが一般的だった時代に、ノードストロームのサービス品質の高さは、流石に話題になったのかもしれませんが、日本では、お客様に対する対応品質は元々高く、相手を尊重し、丁寧に対応するのは、日本人の文化として当たり前でもあるので←儒教の影響、海外に行くとこうした文化ギャップが大きかったわけです。

しかし、今の時代は、この辺りはかなり変わって、スターバックスなどに見られるように、相手を思いやり、丁寧な対応ができる人も多く、スタッフ教育もしっかりされるのも当たり前になっています。
昨年、火災事故でなくなった、トニー・シェイが創業経営者のだったザッポス(靴の通販)は、その応対品質、サービスの素晴らしさで、顧客満足度が非常に高く、評価されていました。
ここにも、トニーの経営者としての価値感や考え方が隅々まで行き届き、独特の会社のカルチャーが素晴らしいカタチで形作られた典型です。

 

 

カルチャーとは耕すことでもある

小さな会社によくあるのは、社長が忙しすぎて、会社経営よりも経営者自身が、社員と一緒に会社の業務を一生懸命行っていて、会社の経営←マネジメントに十分な時間を割けていないと言うことです。

そうなると、会社のカルチャーは、その忙しさの中で、方向性を明確に定めていないままに表現されるので、運良くいい社員が集まっていれば、自ずといい会社に感じれたり、経営者がどのように対処しているかによって、会社の空気がそのまま表現されるということになります。
なので、こうした経営者の方にぜひ、お伝えしたいのは、一度、立ち止まって会社のカルチャーについて考える時間を持って欲しいと言うことです。

ここでは、会社のカルチャー=ブランディングと考えてもらっていいと思います。会社のカルチャーをどう創るか、表現するかで、それがブランディングの活動になるのです。

会社のカルチャーを創る=育てる。会社のカルチャーは、何かを決めたからと言ってすぐには表現されません。カルチャーはある程度の時間をかけて育てていくことで、そこから醸し出されるものです。

そのためにも、まずは

◎どんな会社にしたいのか?

◎どんな会社に見られたいのか?

◎どんな会社として受け取られたいのか?

◎それは、なぜなのか?

これらを考えて、

◎そのためには、どうすればいいのか?

◎具体的には何をやるのか?

◎それは、経営者が一人で決めるのか?経営陣で決めるのか?社員も一緒に考えるのか?

◎どうそれを社員に伝え、浸透させていくのか?

◎会社のカルチャーで、もっとも大事なこと、大切なことは何か?

◎どうすれば、もっとも効果的に、カルチャーを創ることができるのか?

を考えていくことです。

カルチャーは、Cultivation=耕作という意味もあります。つまり、耕すこと。耕すことでいい土ができます。そこにいい野菜が育ちます。

会社のカルチャーづくりは、いかに会社を耕すかと言うこと、いい土作りをするかと言うことです。
そのためには、何をしたらいいと思いますか?ぜひ、考えてみてください。

会社のカルチャー創りなくして、ブランディングはありません
会社のカルチャーとブランディングは同時です。
ぜひ、会社のカルチャー=文化について考えてみてください。

他にも、いろいろな角度で経営やマーケティング、ブランディング、Webサイト制作について、お伝えしていますので、他の記事もぜひ、お読みください。ありがとうございました!

マーケティング、ブランディング、Webサイトの無料ご相談もやっていますので、
お気軽にご相談くださいね。お問合せはこちら

Inspirater 和田達哉
株式会社マイルストーンデザイン 代表