なぜ、その商品を買わなくてはいけないのか?
2019.05.06
クライアントからの相談では、集客や売上げが落ちてきたので何とかしたいということやもっと事業拡大したい、売上げを伸ばしたい。また、新規事業や新商品を開発していて、マーケティングについて相談したいというお話をよく受けます。
こうした中で、もっともよくある問題が、
誰がお客さんなのか?
ターゲットは誰なのか?
がよく見えていないということがあります。
新規事業や新商品は確かに魅力的であったり、面白かったりします。でも、それを誰が買うのか、利用するのか?お客さんはいったいどこにいるのか?と考えるものが多々あります。
また、これまで順調だったのに、売上げが落ちてきている。伸び悩んでいるという中では、市場環境の変化や競合の出現で顧客が奪われているなど、様々な要因が考えられます。
あなたの会社、販売している商品のお客さんは誰なのか?これについて、考えてみたいと思います。
《もくじ》
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1.売上げが落ちてきている要因とは。
2.お客さんが見えていますか?
3.お客さんは、なぜ、その商品を買わなくてはいけないのか?
4.お客さんはどこにいる?
◎まとめ
1.売上げが落ちてきている要因とは。
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新たな相談を受けるとき、2つの方向性があります。それは、売上げが伸び悩んでいるから対処したいということと、新たな展開に向けて、成功できるように準備したいということです。
実はこの2つの方向性。基本的にやることは、どちらも同じです。ただ、違いがあるとすれば、これまで行われていたビジネスや販売していた商品の場合、これまで購入してくれていた既存客やリピート顧客がいるかどうかということです。
売上げが伸び悩んでいる場合、なぜ、売上げが落ちている。または、伸び悩んでいるのかを考えなければいけません。これまで売れていたのに売れなくなっているのにはいくつかの理由があります。
1.競合商品、競合のお店・企業が現れた。
2.商品が時代遅れになり、新しいもっといい商品が現れた。
3.市場が変化した。ライフスタイルや嗜好が変わった。
後は、社会情勢の急変や気候変動、企業の不祥事や事故などネガティブな要因もあります。他にも、要因があるでしょう。
これらはいずれも、お客さんが商品を買ってくれなくなった。または、なりつつあると言うことです。
では、お客さんとはいったい誰なのでしょうか?
誰が買ってくれなくなったのか?
どんな人たちが、買わなくなったのか?
誰がサービスなど利用しなくなったのでしょうか?
2.お客さんが見えていますか?
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特に小さな会社の場合、多くの会社、経営者が、お客さんが見えていない。
見ていない。理解していないというケースがとても多いのです。
さて、あなたは、どうでしょうか?
お客さん=ターゲット顧客、ここではターゲットと言います。
商品に自信があったり、もともとその商圏にニーズはあれど、お店やそれを提供する会社がなかった場合、ニーズはあるので、お店を出したり、商品を供給すれば自ずと売れます。
しかし、市場があるとわかれば、そこに出店したり、商品を販売してくる会社は当然出てきます。そこで、競合が発生します。競合が現れると、当然、自社の商品を買ってもらわなくてはいけないので、いろんな方策を考えなければいけないですし、商品やサービスの品質も向上させなければいけません。また、お客さんが本当に何を求めているのかを理解しなければいけません。
競合が優れていると、それだけ頑張らなくてはいけません。
でも、ここで大事なのは、
自社の強みとは何か?
です。
闇雲にお客さんに迎合したり、お客さんが求めるものに合わせていくのではなく、自社にとって、ベストなお客さんとは何か? を考えることです。
3.なぜ、その商品を買わなくてはいけないのか?
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コモディティ化=日常的なニーズのある商品、一般化していく商品は、競争優位を見出したり、差別化することが難しくなり、価格競争に陥りがちです。
でも、すべてのお客さんが、安いものが欲しいというわけではありません。そこになんらかの付加価値があれば、高くても購入します。
その付加価値が自分のニーズやウォンツ→それが感性や共感だったりもしますが、ニーズに合えば、高くても買ってくれます。
要は「なぜ、お客さんは、その商品を買わなくてはいけないのか?」
ここが明確であれば、そこに商品を買う理由があるのです。
売上げが落ちている原因で、もし、お客さんのニーズとのずれが出てきているなら、それを修正して行くべきですし、競合がいるなら商品品質を上げる必要もありますが、その前に、お客さんを知り、お客さんのニーズをしっかり理解することです。
また、あなたの会社にあったお客さんとは誰なのかを考える必要があります。
これは新しい事業、商品でも同じです。
その商品、事業を誰が利用するのか?誰が買ってくれるのか?
特に、新規商品を開発する。市場に投入する場合に、商品開発にばかり力が入って、確かに機能的で、便利で、いい商品だけど、価格が高かったり、オーバースペックだったりして、それはいったい誰が使うのか?どこに市場ニーズがあるのか?が見えていないまま、どんどん計画や開発だけが進んでいって、商品ができてしまうと言うケースも、経営者のカンと思いつきで商品開発が行われたり、商材を輸入してきて、さあどうしようというお話は枚挙にいとまがありません。
逆に、市場やお客さんを見極めようとして、慎重になりすぎて、なかなか商品開発や市場投入がが進まなかったりすることもあるので、それも問題ではありますが、事業リスクを最小限に抑えていくことは、ビジネスの鉄則でもあります。
4.お客さんはどこにいる?
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さて、お客さん=ターゲットが見えていますか?ということをお話ししていますが、お客さんはいったいどこにいるのでしょうか?
お店の場合、特に、大手のチェーン店や量販店が出店している場所を考えて見てください。
交通の利便性やすでに大手が出店している場所など、綿密な市場調査をして、商圏を見極めて、潜在的なニーズや売上げなど、どれくらいが見込めるかを計算、計画して出店していきます。
ある限定された、もしくは、想定しているエリア=商圏で出店する。また、ビジネスをする場合は、人口密度やどんな人が多く住んでいる地域なのかなどを想定して、それに見合ったお店を出店したり、ビジネスを行いますが、ただ、やってみたいから。人口が集積しているからというだけでは判断はできません。よほどコモディティ化された商品なら、立地はとても重要です。しかし、そこには競合がひしめく可能性があります。いまは誰もいなくても、売れるとわかれば、競合は必ず現れて来ます。
通販の場合は、お客さんはある意味で、どこにでもいます。それはネット検索から入ってくるケースが非常に多いからです。また、ネット広告ということもあるでしょう。
ネット検索も、例えば「腰痛 人気 医院」「携帯 修理」などとその目的で検索される場合もありますが、その場合は、そのエリアや業種の中で、どう検索上位に上がってくるか、そのための施策としてSEO=検索エンジンの最適化を行っていかなければいけません。それはまた、別の記事でまとめます。
他に、どこかで商品やお店のことを見たり、聞いたりして、直接、その名前を検索で調べてくる場合があります。いずれにしても、ネット検索で調べる人は、特定のこのエリアにいる人だとは限りません。
そういう意味では、実はお客さんはどこにでもいる。と言うのが本当のところです。
5.大切なのはUSP!
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インターネットがない時代は、地域で通りかかったか、看板を見たか、チラシや広告を見た。また、ラジオ、テレビ、雑誌などのメディアで見た。そして、口コミで紹介されたというものでした。なので、メディアに大きな力がありました。
しかし、いま、ネットの時代で、さらにスマホの時代です。
みんなすぐにスマホで検索します。
みんなネットで繋がっているのです。
口コミもSNSの時代です。
なので、これまでアクセスできなかった人にも知られる可能性もあり、お客さんになってくれる可能性も多いにあります。
お客さんはどこにいるのか?それはどこにでもいる。しかし、その見えないお客さんにどのようにアプローチしていくのか?できるのか?ここがポイントとなります。
これがデジタルマーケティングの醍醐味です。
そうしたお客さんこそ、あなたの会社、あなたの商品の個性、特異性、ユニークネスを明確にして、
「他にはない、ここだけの魅力」をしっかりと伝えて行く必要があります。
これが「USP=ユニーク・セリング・プロポジション」=独自の売り です。
それを魅力と感じているお客さんにアプローチする。
また、あなたがターゲットと考えるお客さんは、それを魅力と感じてくれるのか?
強いニーズを感じてくれるのか?
「いくら出してもいい、頼むから、あなたの商品を買わせてくれ、あなたから買わせてくれ!」
と言わしめさせるのか・・・笑
そんなお客さん=ターゲットは誰なのか?
あなたの会社や商品とそのUSP、お客さんについて、今一度、しっかり考えて見てください。
《まとめ》
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お客さんは誰ですか?お客さんは見えていますか?と何度もお聞きしました。
正直、お客さんのことを考えるのは大変で、いくら考えても堂々巡りになることもあります。
商品やサービスに自信があればこそ、必ずうまく行くと信じて、目をつぶって飛び込んでしまいたくもなったりします。
でもやっぱり、しつこく、あなたの商品、会社のお客さんは誰ですか?
と問います。ぜひ、自問し続けてください。
あなたがいくら売り上げたいのか?
どんなカタチ、規模で事業をしたいのか?
会社はどんな状態であればいいのか?
また、商品がどんな商品で、客単価がいくらなのか?
それによって、必要なお客さんの数が決まります。
それを実現するために、それだけのお客さんを獲得して、ビジョンを実現することが大事なのか? それは本当なのか? 本当に、それをやりたいのか?・・・考えてみることは大切です。
僕は、売上げや規模を追いかけて、それを実現するために、多種多様なお客さんと関わっていかなければいけないことよりも
「誰とどんな世界を創りたいのか?」
これが大事だと考えています。あなたという人生の物語に、どんな登場人物、キャストを招き入れ、あなたの人生を紡いでいくのか?あなたの人生を幸せな物語にしていくために、どんなストーリーがふさわしいのか?
利益追求や事業規模、売上げの大きさが目的やビジョンならば、その物語は果たして、あなたにとってどう感じられるのでしょうか?
お客さんも、あなたの人生の登場人物であり、あなたの人生という世界を創る大切な存在です。
あなたの提供したい商品が、どんな人に喜んでもらいたいのか?誰と関わっていきたいのか?
ターゲットは誰なのか?その答えはここにあると思っています。
真のターゲットとは、あなたにとって大切な人なのかもしれませんね。