USPは明確ですか?
2019.06.01
あなたの会社、商品のUSPを明確にしていますか?
そもそもUSPって何?という方は、USPという言い方ではないにしても、違うカタチでそれを明確にしている方もいるかもしれません。
USPとは、Unique Selling Proposition(ユニークセリングプロポジション) のそれぞれの頭文字を取って、USPと言います。
これは簡単に言うと「独自の売りの提案」という意味ですが、このUSPはとても大事なのです。
他にはない、あなたの会社、商品の独自の売りは、明確になっているでしょうか?
今回は、USPについて考えていきたいと思います。
《もくじ》
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1.USPはあなたの会社、商品を強くする。
2.会社のこと、商品のこと、本当にわかっていますか?
3.USPを明確にする方法
4.戦略が先か、USPが先か。。。
まとめ
USPはあなたの会社、商品を強くする。
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USPとは「独自の売りの提案」という意味ですが、要するに、あなたの会社・商品の独自性、個性、他にはない特徴、優位性、魅力とは何かということです。
競合となる会社や商品があるとすれば、その違いとはどんなことでしょうか?他社よりも優位な部分、負けない魅力、もしくは、他の商品にはないここだけの価値とは何でしょうか?
実は、意外にもこのUSPについて、きちんと考えてなかったり、明確にしていない、できていない会社、経営者が多いのです。
また、小さな会社の場合は特に、競合他社、商品について、あまり調査していない、関心がない経営者、会社も少なくありません。
なぜなら、同じマーケット内で、市場を分けるような脅威や争いとなっていないことも多いからです。そうした意味でも、USPに関心がないとも言えます。
ある程度の事業規模の会社になってくると顧客を取り合う場面も出てきますし、顧客もどの会社、どの商品がいいかを検討するようになります。その時に、自社の魅力をどう伝えて行くかがとても大事になります。
自社のサービスや商品に自信がある。いい商品を作る/いい商品を持っていれば、お客さんは着いてくる。それは間違いではないのですが、小さな会社でも、全国チェーンの店舗や会社が地域に進出してきたり、時代が変わって商品がニーズに会わなくなってきたりもします。
そんな時に、自分たちの会社や商品の他にはない特徴、独自性が明確になっていれば、さらにそれを強化したり、競合との差別化ポイントや強みも判断しやすく、それに対する対応、対策を行うことも可能でしょう。
USPが明確であることで、逆に、会社や商品の弱みも見えてきて、そこに対して、速やかに対応することも可能となります。
USPが明確になっていないとすれば、何よりもまず、USPを考えてみましょう。
商品のこと、会社のことを改めて見直すいい機会にもなり、特に、強みと弱みがよく理解できることで、会社、商品をどうしたらより良く、強みのあるものにしていけるか、革新していくスターティングポイントになるはずです。
会社の強み、弱みを理解するには、SWOT分析という方法があります。これについては、また別の記事で紹介します。
会社のこと、商品のこと、本当にわかっていますか?
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これまで会社をどれくらい経営されていますか?
商品はどのくらいの年数、また、規模で販売されているでしょうか?
これから会社をスタートアップする事業にも言えることですが、いい商材があったり、他にはない商品で、確実なニーズがある商品だと、販売を開始すると、待ってましたとばかりに商品は売れて、それがある程度続きます。しかし、リピート需要がある製品なのか、サービスなのか。。。また、市場に商品が行き渡ると、成長は鈍化していきます。
USPを明確にしていなくとも、市場ニーズが強い商品で、競合がなければ当然売れますが、今の時代、全く新しい、ニーズの高い商品を生み出すことはとても難しく、また、プロダクトサイクル(製品寿命)もとても短く、飽きられやすい時代では、いかに製品寿命を持たせるか、より多くのお客さんに認知されるようにプロモーションを仕掛けていかなければ、購入へと結びつけて行くことは難しいものです。
そのためには、自分の会社のこと、商品のことをもっとよく知って、理解していく必要があります。
自分の会社、商品だから、そんなことはわかっていると思っていても、業界全体、顧客視点からみたら、その理解度がぜんぜん足りないかもしれません。その市場における「あるべき商品」と考えたら、それは利用者である顧客の方がよりよく理解しているかもしれません。
会社の業種、業態、商品について俯瞰し、競合他社・商品を含め、全体を見ながら、より詳しく自社や商品を見て、理解していく。そうすることで、先にもお伝えした、強み、弱みが見え、足りないところを補強したり、不要なところを取り除いたりすることもでき、また、革新的なアイデアを思い付くきっかけになるかもしれません。
当然、ここでUSPも明確になります。
USPを明確にする方法
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さて、USPを明確にするにはどうしたらいいでしょうか?
USPを明確にするためには、会社や商品について、あらためてちゃんと理解することは当然なのですが、USPを明確にするための質問を考えてみました。この7つ質問に答えることで、整理し、明確にできると思います。やってみてください。
1.会社や商品の印象、イメージはどのように思いますか?また、なぜそう思うのでしょうか?
2.会社/商品のいいところ、イマイチなところはどんなところですか?
3.SWOT分析をする。SWOT分析は、強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats)をマトリックスにして、書き込んでいきます。
4.お客さんは、なぜあなたの会社を利用したり、商品を買わなければいけないのでしょうか?
5.もし、お客さんが他社や他の商品を買うとしたら、それはどの会社/商品でしょうか?また、それはなぜですか?
6.競合他社で、もしあなたが利用してみたい、買ってみたいと思う商品があるとすれば、それはなんでしょうか?また、それはどうしてですか?
7.あなたの会社/商品の市場でのポジショニングはどのような位置になるでしょうか?
◎ポジショニングマップの例
ポジショニングを見ていくときに、マップの軸に何を持って来るかは、業種、業態や会社、商品によって異なります。より良い軸の言葉を考えてみてください。
年齢層と価格帯 事業規模と専門性(専業か他事業の中のひとつか、太陽光と自然エネルギー) 製品特性と仕様、高級カジュアルと保守進歩 クラフトビールなら こだわりの度合いと価格や事業規模 地域全国と顧客が日本人外国人など
競合が同じポジショニングなら、そこでの差別化を考える必要があります。それはサービスの提供の仕方かも知れないし、販売方法やサポート体制、また、品質向上、顧客とのエンゲージメントの強化などが考えられます。エンゲージメントについては別途記事でお話しします。
これらを考えていくと、自社や商品の足りないところ、ここはいいというところが見えてきて、それらを整理していくことで、他にはない独自性や特徴、魅力が見えてくると思います。
この作業は頭で考えるより、ポストイットを使ってやってみるといいでしょう。
ホワイトボードや広い壁を使って、役員や社員がいたらみんなで、手を使って書き出して、貼り付けながら作業していくと、思わぬ思いつきや気がつかなかったことなどが出てきたり、インスピレーションが湧いてくるので、ぜひ、お薦めします。
戦略が先か、USPが先か。。。
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商品をどう売っていくか? どう事業を進めていくか? を考える時に、プランを建てる必要があります。
小さな会社だと成り行きで調整しながらやっていってもなんとかなったりするものですが、もし、事業を成長させたいと思っているなら、また、ある程度の規模の会社なら当然、今後の計画がないと、社員数や会社の仕入れや販売など動くお金も大きくなるので、適当にやってはいけません。そこで大事なのが、どういう戦略で進めて行くかということなのですが、この戦略を元に、商品や会社のUSPである、他にはない独自性、魅力、特質を考えて行くのか?
それとも、このUSPを活かして、戦略を立てていくのか・・・当然、新規事業、新商品であれば、戦略に基づく事業開発、商品開発もあるでしょう。
ただ、USPは何よりも大事です。そして、いまある会社や商品のUSPを簡単に変えることは、とても難しいことだと思います。少しずつシフトして行くことは可能かもしれません。
そういう意味では、まずUSP。と言うことになります。
いまの会社、商品のUSPを明確にして、そこを基準、基軸として、戦略を考え、どうしていけばいいか。。。を考える。その時、バスケットボールの競技のように、ボールを持った選手が、片足を動かさず、軸にして、攻撃をかわすことを「ピボット」と言いますが、このピボットのように、USPを軸足に、どこへ向かったらいいか、ピボットして方向を考え、展開して行く、これをピボットしながら考えるという言い方があります。シリコンバレー流のイノベーションの方法です。
ぜひ、USPをまず明確にしましょう!
まとめ
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USPはシンプルながら奥が深い。。。できるだけ一言で言えるもの、その一言で、それが確かに他にはないインパクトを持つものなら、間違いなくその会社は、お客さんの方から、喉から手が出るくらい欲しくて、頼むから売って欲しいと言われるくらいのものになるはずです。
その市場で、どのような会社、商品であればいいのか?
どういうものが理想で、どうしたらそこに行けるのか?
そこへ努力していくことこそ、イノベーションです。
イノベーションしない会社は、早晩、廃れていくでしょう。
そのためにも、一番大切な軸である、あなたの会社/商品のUSPを明確にしましょう!