どんなWebサイトがいいサイト?
2020.11.06
あなたはWebサイトを見ない日があるでしょうか?
あなたが経営者またはビジネスをしているなら、1日に何回も、必ず何らかのWebサイトを見るはずです。
いろいろなWebサイトを見る中で、あなたは、どのように感じているでしょうか?
たぶん、よほど見にくかったり、酷いWebサイトでなければ、それがどんなWebサイトであるかをほとんど意識することはないかもしれません。
あなたはただ、あなたが必要な情報を見て、その情報を得て、ふむふむ、なるほどと次のページなり、Webサイトへ移動していくでしょう。あなたは、Webサイトのデザインを評価している訳ではないからです。
今回は「いいWebサイトとは、どんなサイトか?」についてお伝えしたいと思います。
◎ポイント
1.アイデンティティを表現する
2.お客さんが困っていること、お悩みを解決する
3.SEO対策、UI/UXデザイン、CV=コンバージョンが大事
アイデンティティを表現する
例えば、何か商品の価格が知りたいとすれば、価格がわかれば事足ります。10年以上前なら、まだネットの世界が今のように成熟していなかったので、素人目にも酷いサイトがたくさんありました。
酷いというのは、文字が見にくかったり、内容がよくわからない、レイアウトが酷く、色もどぎつかったり、何しろ、デザインの配慮がなさ過ぎる。そんなサイトです。
しかし、最近では流石にそうした酷いサイトは目にする機会が少なくなりました。それはインターネットの環境が良く整って、通信環境もよくなり、特にスマホでインターネットを利用する人が圧倒的に増えたこと、それによって、多くの人がネットを利用するようになったので、その分、市場が広がり、当然、ネットやWebサイトもニーズが高まれば、それだけ進歩、進化するわけです。
この10年で、ネット通販は爆発的に成長しました。ビジネスにおいても、Webサイトは、企業の顔となり、多くの人がWebサイトに訪れることで、その会社やお店を意識する、つまり、その会社の印象やどんな会社なのかを体験するというところまで進化してきているのです。
そのようなこともあり、情報を提供する会社、お店は、単に必要な情報を提供できればいいというところから、
会社をどのようなイメージで受け取ってもらうか。
どのように感じてもらうか、どのように体験してもらうか。
ということを真剣に考える会社が多くなってきました。というか、それを考えるのことは当たり前なのですが、例えば、寝起きの顔、姿で人前に出るのははばかられるように。。。やはり、人前に出るには、フォーマルでなくとも、それなりに身なりを整えたいと思うでしょう。
会社をどのように見て欲しいか。商品を買ってもらいたい。商品や会社、事業内容を理解してもらいたい。会社の魅力を感じてもらいたい。こうした時に、ではその前に、あなたの会社はどんな会社なのか?それが明確になっていなければいけません。
会社を明確にすること。あなたの会社がどんな会社なのか?それが、アイデンティティです。
あなたの会社は、どんなアイデンティティなのか?
お客様からは、あなたの会社はあなたの会社が発しているアイデンティティのように見えます。
Webサイトは、そのアイデンティティが表現されていないと意味がありません。パン屋さんなのに、ラーメン屋さんに見えてはいけないのです。
Webサイトのデザインに関わって20年以上になります。これまでたくさんの会社のWebサイト制作に関わらせていただき、ブランディングやマーケティングのお手伝いをさせていただいてきました。また同時に、たくさんのWebサイトを研究してきました。そんな中で、WebサイトとWebデザイナーもしくは、Webサイトを制作する会社の問題、また、Webサイトの制作を依頼する側の会社の二つの問題がつあることがわかりました。
それは、ひとつは、先ほどお伝えした「会社のアイデンティティが明確でない」こと、もうひとつが「Webサイトの制作会社、Webデザイナーがアイデンティティをわかっていない。もしくは、アイデンティティを表現できない」ということです。
会社のアイデンティティは、ブランディングの核でもあります。アイデンティティなくして、ブランドづくりはありません。あなたの会社のアイデンティティは明確ですか?
弊社のお客様は、比較的小さな会社が多いので、特に小さな会社の場合、目の前の仕事に追われて日々が過ぎていき、会社をどうしたいのかを考える余裕のない経営者の方も多く、また、極端に言うと、そもそも会社のことやビジネスのこと自体にもあまり真剣に考えていない方も少なくありませんでした。
目の前の仕事に忙しいのはまだしも、自社の会社やビジネスについて、関心が低い会社、経営者のお手伝いはほぼ無理に等しと言えます。うちの会社を何かいい状態にして欲しいというような他人任せの姿勢では、うまくいくわけがありませんし、お客さんも寄りつかないでしょう。
いずれにしても、会社のことを真剣に考える時間が必要です。
もしかしたら、その前に、なぜ会社のことを本気で考えることができないのかを確認してみた方がいいかもしれません。
会社のアイデンティティのお話はまた、別のブログで書きたいと思いますが、Webサイトは、こうした会社がどんな会社なのかが表現されていないと、お客さん、このサイトに訪れる人に、あなの会社のことを伝えることはできません。
お客さんが困っていること、お悩みを解決する
Webサイトで大事なことは、あなたが伝えたいことを伝えることも大事なのですが、
◎あなたの会社、商品のお客さんがどう言うことを知りたがっているのか?
◎何を必要としているか?
◎どういう問題を抱えられてて、困っているのか?
を考え、そのための情報、解決策を提案することが大事です。
(1)お客様が何でお困りなのかを考え、その解決策を提案する。
(2)あなたの会社が伝えたいこと、私たちはこんな会社ですという世界観を伝える。
この2つです。
(1)の解決策を提案することは、ある意味で、機能です。「なるほど、これはいい。これなら問題を解決できそうだ。できる!」とお客さんの興味・関心を惹き、購入しようという意欲をわかせるものです。
(2)にあなたが伝えたいこと、世界観です。「私たちの会社はこんな会社で、あなたにこんな風にあなたの満足を提供できます」と言うように、解決策だけでなく、どんな雰囲気で、どんなプロセスでそれが成されるのか?どんな体験ができるのかを提案するものです。
◎Webサイトで何を表現する必要があるのか?
◎どう言う情報を出す必要があるのか?
◎どんな表現をする必要があるのか?
は、要するに、お客様のお悩みやトラブルを速やかに解決する提案をする。そして、それをどのようにやってくれるのか?どんな雰囲気、どんな感じでやってくれるのか?を表現することです。
人々がインターネットを利用するのは、エンターテイメントを楽しむ以外は、必要な情報を得るためです。いかに簡単に、短時間で→可能なら一瞬で、知りたい情報が得られること。
エンターテイメントである、映画や音楽、ゲームも、今すぐ楽しみたいというニーズがあるからです。そういう意味では、そのような情報を素早く得たいという意味で同じです。
SEO対策、UI/UXデザイン、CV=コンバージョンが大事
Webサイトで大切なことはあと3つあります。それは、SEO対策、デザイン、コンバージョンです。
ネットユーザーの目的が、必要な情報を素早く得たいと言うことは、それに応えられるようなサイト構造を持つことが、必要な人に届きやすくなると言うことです。SEOについては、他のブログで詳しく書きますが、SEOとは、ご存じの通り、検索エンジンへの最適化です。
せっかく狙い通りの表現ができていても、サイト構造や検索エンジンに必要な手立てがうまくできていないために、検索にうまく反映しないならば意味がありません。
幸いなことに、最近は、Google自体が、効果的にSEOを行う方法やどういう方針でGoogleが検索エンジンを運用しているかなどが明確に公開されているので、それを丁寧にやっていくことがSEOを成功させる基本であり、王道となっています。現在では、裏技的なことはほとんどできなくなっているばかりか、下手なことをするとペナルティを受けて、検索順位が落ちるか、表示すらされなくなる危険性もあります。
そういう意味では、やはり会社や商品、お客様に真剣に向き合って、丁寧に情報発信、会社や商品のことを伝えていくこと、稚拙な作業を積み重ねるところを大切にやっていくことが、最後は評価されるということです。
そして、二つ目のデザインです。Webサイトを考えるときに、多くの人がデザインが大切なことはわかっています。
Webサイトをつくる、リニューアルすると言うときに、一番に頭の中にイメージするのは、その中の情報、コンテンツではなく、どんなイメージのWebサイトになるかではないでしょうか?どんな情報をどのように伝えるかはその後の方が多いと思います。
このどんなWebサイトだったらいいのか?このイメージしっかり持つことが大事です。多くの会社がここで失敗しがちです。どんなWebサイトがいいか、こちらは素人だからわからない。ただ、会社としては、こういうことを伝えたい。商品や情報はこれを掲載したい。それはあっても、どんなWebサイトがいいのかを、制作会社に丸投げしてしまうケースは多いのではないでしょうか?とにかく、プロである制作会社からの提案を待つというように。
Webサイトの制作会社は、ピンキリです。確かに制作の技術はピカイチでも、何を表現したらいいかを十分理解できていない会社や制作者も多くいます。また、何を表現しなければいけないかをわかっている企画会社やコンサル会社経由で制作会社に行くケースも、せっかく企画会社が意図をわかっているのに、デザインを理解できていないために、制作会社がそれを理解できなくて、結果的にうまく表現できていないこともよくあります。
もっとも酷いのは、Webデザイナーが自分の好みで、表現したいことを表現するということです。自分の作品として、やりたいことをやっている。そんなWebサイトは、私たちから見ればすぐにわかりますが、デザインについてよく知らない会社や経営者の方では、わからない場合があるかもしれません。こうしたことも注意が必要です。
デザインは、ビジュアル的に会社のアイデンティティを表現する部分とUI/UXと言って、UI=ユーザーインターフェイス、UX=ユーザーエクスペリエンスなのですが、UIは、使いやすさをどうデザインしていくか、お客様の立場で気遣っていくかということ、UXは、お客様がこのサイトに訪問して、どんな体験をするのか?その体験をデザインするものです。
今日では、このUI/UXがWebサイトデザインにおいて、非常に重視されています。
そして最後に、CV=コンバージョンです。コンバージョンとは、転換という意味ですが、Webサイトはお客さんになって欲しい訪問者に、何らか次につながるアクションを起こしてもらいたいものです。ただ、内容を見ていただくだけでもそれはそれで、結果敵に次につながるならいいのですが、こちらから、訪問者である見込み客にアプローチできるようにしたい。そのために、メルマガ登録や小冊子、ホワイトペーパーのダウンロード、資料やオンライン相談の申し込みなど、お客さんと直接接触できるための何らかの施策を置く必要があります。
こうしたことが丁寧にできているサイトはいいサイトであり、後は、これらの品質をいかに高くできるか、そこがその後のポイントになってきます。これについては、Webサイトの品質についてというような内容で、またお伝えしたいと思います。
このブログでは、どんなWebサイトがいいWebサイトなのか?についてお伝えしました。
他にも、いろいろな角度で経営やマーケティング、ブランディング、Webサイト制作について、お伝えしていますので、他の記事もぜひ、お読みください。ありがとうございました!
Inspirater 和田達哉
株式会社マイルストーンデザイン 代表取締役